建物の安全で合理的な骨組みを考え、提案したり、調べたりするお仕事をしています。一般の方々には、あまりなじみのないお仕事ですが、少しでも何かをお伝えできたら幸いです。
構造設計者の日常
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構造設計とは・・・
2014年 06月 22日 (日) 01:41 | 編集
今日は耐震診断の報告書のまとめ作業をおこなっていました。
昭和56年以前に建設された物件は現在の耐震設計法になる前の設計法で
設計されているため、現在の建物と同等に近いレベルの耐震性を有するか
耐震診断で確認することができます。

今回は上階の増築が予定されていたものの、結果的に増築されなかった
建物でした。その為、骨組み自体にかなりの余裕があり、2階建ということもあって
十分に判定値を満たす結果となりました。

そういえば、昨年の11月に耐震改修促進に関する法律が改正されています。
その改正によると、ある一定規模の不特定多数の人が利用する建物等は平成27年12月末までに
耐震診断を行って結果を報告することが義務づけられています。
またその結果は、公表されることになっています。
耐震診断を行った結果、耐震性が低い建物は補強工事を行わなければなりませんが
施設の所有者には大きな負担がかかります。
その為、一方では、耐震診断や耐震補強にかかる費用の一部をある一定の条件を
みたせば国と地方公共団体が補助を行うという、対応策もとられています。

今まで使用していた建物が、急に耐震性について指摘されるということは
大変なことではありますが、地震時の安全性を守るためには必要なことだとおもいます。

今日は構造設計一級建築士の古いテキストを7ページよみました。
その中の一文を紹介・・・
「構造設計とは、建築物に求められる安全性、使用性、耐久性、経済性や施工性などをの要求性能
に基き、構造設計者が適切な素材・材料を組み合わせ、想定される荷重・外力に対して安全で合理的な
架構の構成方法を創出し、施工につなげる一連の行為」と記されていました。
合理的な架構を創出できるよう日々つとめてまいります。
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鉄筋コンクリートの単位容積質量
2009年 07月 16日 (木) 08:17 | 編集
鉄筋コンクリートの単位容積質量は22~24kN/m3くらいで

建築基準法 施行令では固定荷重として

鉄筋コンクリートの単位容積質量を

Fc≦36N/mm2 24kN/m3
36<Fc≦48N/mm2 24.5kN/m3
48<Fc≦60N/mm2 25kN/m3

と記載されています

また、重さを軽くしたいときは

軽量コンクリートといって骨材に人口の軽量骨材を
用いたコンクリートを使用しますが、

軽量コンクリートの単位容積質量は14~21kN/m3程度となっています。

また逆に重くしたい時は重量コンクリートを使用しますが
骨材には鉄鉱石などの思いものが使用され
単位容積質量は35kNくらいあります
座屈
2009年 07月 01日 (水) 22:23 | 編集
一般に圧縮を受ける鋼材で圧縮力を増していくと突然曲がってしまう現象を座屈といいます。
座屈には主に3つの種類があります。
いづれも圧縮が起こる部分が原因になって起こるのですが、
圧縮の起こり方の違いがあります。

一つ目は棒状の材を両端から圧縮したとき起こる一般的な座屈です。
この場合座屈加重は材の長さと細さの関係や棒の剛性、棒の端部の形状によって決まります。

二つ目の座屈は局部座屈と呼ばれ、圧縮力を受ける板状の材の一部が
局部的に変形を起こす座屈の仕方です。
この形式の座屈加重は主に板要素の支持条件や板の幅と厚みの関係により決まります。

三つ目の座屈は横座屈と呼ばれる座屈です。
たとえばH型鋼の梁を考えたとき、
梁には常に上からの荷重により曲げモーメントが掛かっています。
その曲げモーメントは梁の上フランジに圧縮力を、
反対に下フランジに引張力を生じさせます。
その上フランジが圧縮に耐え切れず座屈を起こすと、
上フランジだけが横にはらみ出すように座屈します。
この現象を横座屈と呼びます。

一般的な座屈現象を防ぐためには、棒状の材の太さを太くする事が考えられます。
また、全体的な座屈のおきる長さを制限するため支点を設ける事も有効な手段となります。
その他、材の曲げ剛性をあげることや材の支持条件を変えたりします。
局部座屈を防止するためには板圧を厚くすることも有効な手段です。





弾性と塑性
2009年 06月 07日 (日) 17:53 | 編集
弾塑性
図1
鋼材に力(応力)を加えると変形(ひずみ)がでることをできるだけ簡単にモデル化した図になります。
鋼材に力を加えるとある一定の比率で変形(ひずみ)ます。
降伏点のに至るまでは一定の比率で変形し、その比率をE(ヤング係数)と呼びます。(弾性範囲)
その後降伏し力をあまりふやさなくても、変形(ひずみ)だけがすすむようになります。(塑性化)
少しだけ力を加えるのはひずみ硬化によって多少硬くなるためです。






エネルギー
図2
弾性と塑性にいたる為に必要なエネルギーを説明する図
応力-ひずみ関係図において斜線の部分の面積は、
そのひずみ量に達するのに必要なエネルギーを示しています。
①の斜線部はA点(降伏点)に達するのに必要なエネルギーを示します。
①+②の斜線部の面積はB点に達するのに必要なエネルギーを示しています。

①+②の面積は①に比べてとても大きいことがわかります。
またこのグラフで線の傾きは剛性をあらわしますが
弾性時の剛性は傾きが急で
塑性時より剛性が高い事が分かります。
また、原点からB点に線を引いてみるとB点にいたるまでの剛性が分かりますが、
B点に至る過程において、剛性が低下していると考えることが出来ます。




降伏比
図3 降伏比の説明図

(降伏強度/引張強度)のことを降伏比と呼びます。
降伏比が大きいと降伏強度と引張強度の差が小さく降伏後すぐに破断することを示します。
逆に降伏比が小さいということは降伏後の変形能力が高いことを示します。

降伏後の変形能力が高いとその材が降伏後も、
その他の材が変形している間、破断を起こさずフレームを維持しつつ変形することになり
全体的な構造体の能力を発揮できることになります。

また、降伏点でのひずみを降伏ひずみ、破断点でのひずみを終局ひずみといい
部材の伸び能力をしめします。

(降伏ひずみ/終局ひずみ)のことを靱性率とよびこの値が小さいほど
よく伸びる材であることを示します。

靭性率が小さく良く伸びる材は降伏後も形状を維持しつつ変形しながらエネルギーを吸収します。
その時剛性は低下いています。
力は剛性の割合に応じて配分されるため、次に剛性の高い部材に多くの力が流れ
最初の材が壊れる前までは剛性の高い順に部材の耐力が発揮されます。
そう考えると靭性率の低い材は他の材との協力して全体の力を十分に発揮するのに適した
材だと考えられます。
鋼材の弾性
2009年 06月 05日 (金) 08:24 | 編集
鋼材は引っ張り力を受けると伸びる性質があります。
ある程度の力までは伸びても元に戻ります。
これを弾性と呼びます。

どのくらいの力でどれだけのびるのか?
(弾性の範囲で考えるとき)
この量をあらわすのがヤング率Eです。

ヤング率E=2.06×10の5乗(N/mm2)であらわし

単位面積あたりの力(応力):σ、 ひずみ量ε をつかって

σ=Eε

とあらわせます。

一般の建築物には235N/mm2や325N/mm2の降伏点をもつ鋼材
が使用されますのでかりに235N/mm2の単位面積あたりの力をかけた鋼材が
どれだけのびて降伏するのか計算すると
ε=235/205000=0.0011・・・となります。

一般の鋼材は1パーセント強のひずみがでた時点で降伏し
弾性範囲から外れることになります。

弾性からはずれた鋼材は塑性域にはいります。

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