建物の安全で合理的な骨組みを考え、提案したり、調べたりするお仕事をしています。一般の方々には、あまりなじみのないお仕事ですが、少しでも何かをお伝えできたら幸いです。
構造設計者の日常
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弾性と塑性
2009年 06月 07日 (日) 17:53 | 編集
弾塑性
図1
鋼材に力(応力)を加えると変形(ひずみ)がでることをできるだけ簡単にモデル化した図になります。
鋼材に力を加えるとある一定の比率で変形(ひずみ)ます。
降伏点のに至るまでは一定の比率で変形し、その比率をE(ヤング係数)と呼びます。(弾性範囲)
その後降伏し力をあまりふやさなくても、変形(ひずみ)だけがすすむようになります。(塑性化)
少しだけ力を加えるのはひずみ硬化によって多少硬くなるためです。






エネルギー
図2
弾性と塑性にいたる為に必要なエネルギーを説明する図
応力-ひずみ関係図において斜線の部分の面積は、
そのひずみ量に達するのに必要なエネルギーを示しています。
①の斜線部はA点(降伏点)に達するのに必要なエネルギーを示します。
①+②の斜線部の面積はB点に達するのに必要なエネルギーを示しています。

①+②の面積は①に比べてとても大きいことがわかります。
またこのグラフで線の傾きは剛性をあらわしますが
弾性時の剛性は傾きが急で
塑性時より剛性が高い事が分かります。
また、原点からB点に線を引いてみるとB点にいたるまでの剛性が分かりますが、
B点に至る過程において、剛性が低下していると考えることが出来ます。




降伏比
図3 降伏比の説明図

(降伏強度/引張強度)のことを降伏比と呼びます。
降伏比が大きいと降伏強度と引張強度の差が小さく降伏後すぐに破断することを示します。
逆に降伏比が小さいということは降伏後の変形能力が高いことを示します。

降伏後の変形能力が高いとその材が降伏後も、
その他の材が変形している間、破断を起こさずフレームを維持しつつ変形することになり
全体的な構造体の能力を発揮できることになります。

また、降伏点でのひずみを降伏ひずみ、破断点でのひずみを終局ひずみといい
部材の伸び能力をしめします。

(降伏ひずみ/終局ひずみ)のことを靱性率とよびこの値が小さいほど
よく伸びる材であることを示します。

靭性率が小さく良く伸びる材は降伏後も形状を維持しつつ変形しながらエネルギーを吸収します。
その時剛性は低下いています。
力は剛性の割合に応じて配分されるため、次に剛性の高い部材に多くの力が流れ
最初の材が壊れる前までは剛性の高い順に部材の耐力が発揮されます。
そう考えると靭性率の低い材は他の材との協力して全体の力を十分に発揮するのに適した
材だと考えられます。
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鋼材の弾性
2009年 06月 05日 (金) 08:24 | 編集
鋼材は引っ張り力を受けると伸びる性質があります。
ある程度の力までは伸びても元に戻ります。
これを弾性と呼びます。

どのくらいの力でどれだけのびるのか?
(弾性の範囲で考えるとき)
この量をあらわすのがヤング率Eです。

ヤング率E=2.06×10の5乗(N/mm2)であらわし

単位面積あたりの力(応力):σ、 ひずみ量ε をつかって

σ=Eε

とあらわせます。

一般の建築物には235N/mm2や325N/mm2の降伏点をもつ鋼材
が使用されますのでかりに235N/mm2の単位面積あたりの力をかけた鋼材が
どれだけのびて降伏するのか計算すると
ε=235/205000=0.0011・・・となります。

一般の鋼材は1パーセント強のひずみがでた時点で降伏し
弾性範囲から外れることになります。

弾性からはずれた鋼材は塑性域にはいります。

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